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2013年7月

2013.07.11 アシアナ事故のまとめ

アシアナ機機長「速度維持装置が作動せず」
日本テレビ系(NNN)7月10日(水)
 アメリカのサンフランシスコ空港で、韓国のアシアナ航空機が着陸に失敗した事故
で、事故機の機長が、機体の速度を維持する装置が着陸直前になって設定どおりに作
動していないことに気づいたと話していることがわかった。
 これは、事故機の機長を含む4人のパイロットの聞き取りをしたアメリカのNTS
B(=国家運輸安全委員会)が9日、会見で明らかにしたもの。それによると、機長
は着陸の際、機体の速度を維持する装置を目標の時速約250キロに設定していたと
いうことだが、事故直前、実際の速度が設定よりも低いことに気づいたという。
 また、機体の高度も通常より低かったことから、着陸のやり直しを試みたものの、
地面に衝突したとしている。
 NTSBは、この装置が機能していたかや、どのような設定だったかなどについ
て、今後、確認作業を進める方針。
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<アシアナ機着陸失敗>NTSB「衝突34秒前に異常兆候… 3秒前にエンジン出
力50%」
中央日報日本語版7月10日(水)
 米サンフランシスコ空港で着陸事故が発生したアシアナ航空機の衝突直前速度が1
03ノット(時速191キロ)にすぎなかったことが確認された。これは着陸推奨速
度の時速254キロより時速60キロ以上も低い。
事故の原因を調査中の米運輸安全委員会(NTSB)は8日(現地時間)午前の記
者会見で、「フライトレコーダーを分析した結果、衝突3秒前の事故旅客機の速度は
103ノット(時速191キロ)で、飛行中の最低速度」と明らかにした。ハースマ
ンNTSB委員長は「事故飛行機が空港に接近する時まで安定していたが、突然、速
度が落ちた」と説明した。
NTSBによると、衝突前34秒が事故機の運命を分けた。事故旅客機は衝突82
秒前、1600フィート(約488メートル)上空で自動飛行装置を切り、手動操縦
に転換した。9秒後の衝突73秒前は1400フィート(426メートル)上空で1
70ノット(時速315キロ)の速度で滑走路に接近し、衝突54秒前に1000
フィート(305メートル)上空で159ノット(時速294キロ)の速度で飛行す
るなど、すべてが正常だった。
 しかし旅客機が500フィート(152メートル)上空まで降下した衝突前34秒
から、速度が急速に落ちた。この時点で事故旅客機は滑走路適正接近速度の137
ノット(時速254キロ)を下回る134ノット(時速248キロ)で飛行し、衝突
16秒前の200フィート(61メートル)の高さでは118ノット(時速218キ
ロ)まで速度が急激に下がった。
操縦士は遅れて速度を高めようとしたが、事故機の速度は危険レベルに落ちた。高
度が125フィート(38メートル)まで下がり、速度が112ノット(時速207
キロ)まで落ちた衝突8秒前はスロットルがしばらく作動しなかったとみられる。ス
ロットルとは、燃料と空気の混合比率を変えてエンジン出力を調節する装置。
操縦士はこの時、着陸をあきらめてスロットルを前方に動かし、エンジン出力を高
めようと試みた。しかし衝突4秒前は飛行機が推力を失っているという警告を送るス
ティックシェーカー(操縦桿振動)警報が鳴り、3秒前に50%から動かなかったエ
ンジン出力が高まり始めた。この時、旅客機の速度が最低速度の103ノット(時速
191キロ)だった。
衝突直前の1.5秒前、操縦士は機首を上げて「ゴーアラウンド」をもう一度試み
たが、エンジン出力が遅れて上がった結果、機体の尾部が滑走路開始点付近の防波堤
に衝突したとみられる。これに関しハースマン委員長は「操縦士の1人が速度を高め
ろと話し、50%だったエンジン出力が上昇し始め、衝突当時は旅客機の速度が10
6ノット(時速196キロ)に上がっていた」と発表した。
 しかしNTSB側は操縦士のミスと速断するのは早いと強調した。ハースマン委員
長は「航空機の事故は一つの問題のために発生するのではない」とし「いくつかの問
題が複合的に作用するので、空港の構造や機体の欠陥などすべての可能性を検討して
いる」と述べた。
尹永斗(ユン・ヨンド)アシアナ航空社長も「イ・ジョンミン機長は計33回のサ
ンフランシスコ飛行経歴があり、イ・ガングク機長も29回の飛行経験がある」とし
「操縦士の実力は十分にある」と述べた。
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アシアナ機の操縦士は「滑走路が見えなかった」、聞き取り調査で判明
AFP=時事7月10日(水)
【AFP=時事】米サンフランシスコ国際空港(San Francisco International
Airport)で起きた韓国アシアナ航空(Asiana Airlines)ボーイング(Boeing)777
型機の着陸失敗事故で、操縦士の1人が事故発生の数秒前、滑走路が見えなかったと
話していることが分かった。米運輸安全委員会(National Transportation Safety
Board、NTSB)が9日、発表した。同機の着陸体勢がいかに通常の着陸から逸脱してい
たかを示している。
 事故機に搭乗していた操縦士4人のうち3人の聞き取り調査の結果を公表したNTSBの
デボラ・ハースマン(Deborah Hersman)委員長によると、副操縦士の交代要員とし
て補助座席に座っていたパイロットは、機首が空の方に持ち上がったため、自分が
座っていた位置からは滑走路が見えなかったと証言した。
 また、高度500フィート(約150メートル)の時点で、教官役の操縦士が管制塔に
「飛行高度が低すぎることに気付いた」と伝えたという。教官役はスロットル(エン
ジン出力を操作するレバー)を前方に押そうとしたが、別の操縦士がすでにこれを
行っていたという。機長の交代要員だった4人目の操縦士は、同機が地面に衝突した
時、操縦室ではなく客室にいた。
 事故をめぐっては、原因が人的ミスにあったか否かに注目が集まっている。今回の
発表では、事故機で教官役を務めていた操縦士が、その立場に立ったのは初めてだっ
たことも確認された。事故では中国人女子高生2人が死亡し、180人以上がけがをし
た。病院関係者によると、うち5人は現在も重体だという。
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<アシアナ機着陸失敗>“操縦室の第3の人物” 交代副機長「警告したが返事な
かった」(1)
中央日報日本語版7月10日(水)
 アシアナ航空機の事故当時、イ・ジョンミン機長(49)とイ・ガングク機長(4
6)だけでなく、もう一人の操縦士が操縦室に一緒にいたことが明らかになり、真相
究明の新たな核心要素に浮上している。
国土交通部は9日、「ボン・ドンウォン副機長(41)が事故機が着陸する当時、
操縦席の後ろから状況を見ていた」と明らかにした。特に、ボン副機長は着陸当時、
操縦の異常兆候について警告したことが伝えられ、大きな関心を集めている。
事故が発生したアシアナ航空(OZ)214便は長距離飛行機便であるため、操縦
士4人が搭乗し、2人1組の2交代で運航した。イ・ジョンミン-イ・ガングク機
長、イ・ジョンジュ機長(53)-ボン・ドンウォン副機長(53)の2組だ。
事故発生当時はイ・ジョンミン-イ・ガングク機長が操縦席に座り、一種の教育訓
練飛行である「慣熟飛行」をしていた。2人は米国に派遣された国土交通部航空鉄道
調査委員会の調査でいくつか食い違う陳述をした。特に核心要素であるゴーアラウン
ド(再上昇)時点について、イ・ジョンミン機長が200-100フィート程度と話
したのに対し、イ・ガングク機長は110フィート地点と述べたという。
 もちろん2人は混乱した状況で緊急な決定を下さなければならなかったため、当時
の状況を正確に思い出せない可能性があり、陳述が異なる可能性がある。ボン副機長
の存在が重要な意味を持つのはこのためだ。
当初2人の交代操縦士は着陸過程とは関係がないと知られ、関心の対象ではなかっ
た。しかしボン副機長が事故の瞬間、操縦室に一緒にいたことが明らかになり、事情
は変わった。
 ボン副機長は操縦席の後ろの席で着陸過程を最後まで見守った一種の目撃者である
うえ、責任の所在から比較的自由であるため、陳述の客観性も期待できる。
実際、ボン副機長の場合、高度が1000フィート以下になった後、下降速度が速
いため「下降率(sink rate)」を叫んだ。ボン副機長は面談で「何回か叫
んだが、前の席の2人の機長からは返事がなかった」と述べた。
米運輸安全委員会(NTSB)が8日(現地時間)、操縦士4人に対する面談調査
を行い、当初2時間と予定されていたボン副機長の調査時間を4時間以上に増やした
のも、それだけボン副機長の陳述を重視しているという傍証だ。
 ボン副機長は空軍戦闘機操縦士出身で、07年にアシアナ航空に入社した。現役時
代には韓国空軍の主力機種F16戦闘機を操縦していた。中型機A320の副機長を
経て、大型機B777の副機長を務め、現在718時間のB777運航経験を持つ。
 ボン副機長と同じ組だったイ・ジョンジュ機長(53)も軍出身だ。1995年に
アシアナ航空に入社し、大型機B747副機長、中型機B767機長を経て、B77
7の機長になった。B777運航経験は計3402時間で、イ・ジョンミン機長より
長い。
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速度低下30秒放置、エンジン推力最低で降下中
読売新聞7月10日(水)
【サンフランシスコ】アシアナ航空機が米サンフランシスコ国際空港で着陸に失敗、
大破した事故で、同機は失速状態に陥る約30秒前から着陸に必要な「着陸進入速
度」を下回っていたことが米国家運輸安全委員会(NTSB)の調査でわかった。
 同機は自動操縦装置を解除して手動操縦で降下中で、副操縦士が操縦し、機長は計
器監視や無線交信を担当していたが、衝突する直前まで速度低下に気付いた形跡はな
かった。
 NTSBの発表では、同機の適切な着陸進入速度は時速約250キロ。護岸に衝突
する82秒前に手動操縦に切り替えたが、エンジンの推力が最も低い状態で降下した
ため、衝突34秒前には同248キロで着陸進入速度を下回り、その後も速度はさら
に低下し続けた。「速度を上げろ」と指示があったのは衝突7秒前で、すでに30秒
近くが経過していた。
 速度低下で機首が上がった状態だったとみられ、衝突8秒前には副操縦士がエンジ
ンの推力をやや増やして機首を下げる操作を行っていたが、すでに着陸進入速度を5
0キロ近く下回っていたため失速。衝突3秒前になってエンジンの推力を50%に引
き上げたが上昇できず、滑走路手前の護岸に機体後部が激突し、機体は滑走路上で大
破、炎上した。
 国内航空会社のベテラン機長は「これだけ速度が落ちれば、計器を見なくても異常
に気付くはず。乗員がもっと早い段階で速度低下を把握できていれば事故は防げただ
ろう」と指摘している。
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アシアナ事故機のパイロット、上空150mで問題認識=NTSB
ロイター2013/7/10
[サンフランシスコ 9日 ロイター] - サンフランシスコ国際空港で着陸に失敗
したアシアナ航空機のパイロットが、滑走路への進入時に機体の位置が滑走路中心線
から外れ、高度も低過ぎることに上空150メートルで気づき、軌道修正を試みてい
たことが分かった。事故原因を調査している米運輸安全委員会(NTSB)が9日明
らかにした。
NTSBのデボラ・ハースマン委員長は、記者団に「上空約500フィート(約1
50メートル)でパイロットは高度が低いことに気付いた」と説明。「500から2
00フィートの間で水平方向の偏位があり、高度は低かった。その時点で軌道修正を
試みていた」と述べた。
NTSBは先に、同機が着陸失敗時に目標値を25%下回る速度で飛行していたと
明らかにしていた。死者2人、負傷者180人以上を出した今回の事故では、操縦か
んを握っていたパイロットがボーイング777型機の習熟訓練中だったことが判明し
ており、パイロットの取った行動が焦点に浮上している。
 ハースマン委員長は、事故原因については多くの疑問点がまだ残っていると指摘。
事故を起こした米航空会社には義務付けられている乗員に対する薬物やアルコールの
検査もまだ行われていないと述べた。
一方、 米国とカナダのパイロットらで作る乗員組合(ALPA)は、NTSBの情
報公開が早過ぎると批判。性急な情報公開は誤った結論を導く可能性があると懸念を
示している。

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米国では考えられないアシアナ航空の事故対応の悪さ

米国では考えられないアシアナ航空の事故対応の悪さ
ウォール・ストリート・ジャーナル7月10日(水)
 米サンフランシスコ空港で韓国アシアナ航空機が事故を起こしてから同社の尹永斗
社長がスタッフとともに現地に向かうまで3日かかった。到着後は関係者に謝罪し、
米連邦当局者らに会い、徹底した調査を求めるとみられる。
 しかし、社長の遅い現地入りや広報の専門家を雇わないとの同社の決定は、ほとん
どの企業が事故発生と同時に素早く危機管理モードのスイッチを入れる米国では、問
題視されている。
 同社長は事故発生後、まだソウルにいた時に、パイロットの経験に関する説明とと
もに、何度か公に謝罪をした。しかし、同社は米国向けにはほとんど声明を発表せ
ず、韓国以外でメディアに対する広報担当者も置かないことにした。同社は、危機管
理を手助けしようとする広報支援会社からの申し入れも、関心がないとして断ったと
いう。
 その対応について尋ねられた韓国のアシアナ代表者は「社のイメージを保とうとす
べき時ではない」と語った。
 同社のやり方について、多くの米国の危機管理コンサルタントは考えられないと言
う。米国企業は問題が出てくるはるか以前に、複雑なプランをまとめたり狙いを定め
たメッセージを発信したりするために専門家の支援を仰ぐ。
 航空機事故のあとの企業の対応の仕方は、手続き的な面からも感情の面からも悪夢
のような作業となる。航空会社は当初は乗客や記者に与えるべき情報をほとんど持っ
ていない。多くの旅客は事故に関する多くのテレビ放送を見ながら自分たちで判断す
る。ソーシャルメディアは誰でも不満を簡単に発信できるようにした。通常はその後
に何年もかかる恐れのある訴訟が待っている。
 航空会社や旅行会社と危機プランについて仕事をした経験のある米国の危機管理コ
ンサルタントのジョナサン・バーンスタイン氏は、アシアナは今度の事故で茫然自失
の状態になったようだと語った。同氏は「アシアナは迅速に対応すべきだったが、そ
の用意ができていなかった」と指摘した。同社は7日の事故の数時間後に、自社サイ
ト上で事故を告知し、英語版も作った。だが、その後に出した情報は3本だけだ。
 米運輸安全委員会(NTSB)の元マネジングディレクターで、現在は安全・危機コ
ミュニケーションのコンサルタントをしているピーター・ゲルツ氏は、同社が事故後
に乗客の家族らのための通話無料の電話を設置するのに「大変な時間」がかかったと
指摘した。この措置はNTSBが求めているものだ。
 米国の大手航空会社は詳細な危機プランを準備し、これを実行するフルタイムの
チームを置き、従業員はいつでも対応できるように訓練を行っている。大規模空港も
訓練を実施しており、これには航空会社も参加する。航空会社は、従業員向けに危機
時の支援とカウンセリングの訓練を施し、事故時にコミュニケーション面での支援を
得るために外部の広報面の危機管理の専門家と契約している。
 韓国国土交通省によると、同国では政府が年に2回、緊急対応訓練を行っている。
航空会社と空港もこれに参加し、テロ攻撃、火災、航空機墜落などの緊急時への対処
を訓練する。
 米航空会社は、1996年に航空事故家族支援法が議会を通過したのを受けて、航空機
事故での死者や負傷者の家族に直ちに連絡を取ることが義務付けられている。内外の
航空会社はこの法律に基づいて、死者・負傷者の家族を支援する詳細なプランについ
て定期的にNTSBに報告しなければならない。
 NTSBの事故支援部門のチーフ、ポール・スレジク氏は「NTSBはアシアナが義務を守
れるように同社と協力している」と述べた。
 同社が乗り入れている米国の都市はサンフランシスコを除いて五つにすぎない。米
国でのプレゼンスが弱いことから同社は事故後は提携先のユナイテッド・コンチネン
タル・ホールディングスに多くの面で依存している。ユナイテッドは数百人の従業員
を派遣し、サンフランシスコ空港内のユナイテッド・クラブをアシアナ乗客の緊急支
援用に開放し、けがをした乗客が収容されている病院に職員を送り込んだ。また、ア
シアナ乗客のためにホテルの部屋を用意し、乗客とその家族が新たな便を予約するの
を支援している。こうしたホテル代や家族らがサンフランシスコに行く運賃はアシア
ナが負担している。
 ゲルツ氏は、アシアナは、今回の鈍い対応によって欧米の旅客の間で評判を落とす
公算が大きいが、経営陣が今からでも迅速に動けば「まだ間に合わなくはない」とし
ている。
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米当局、アシアナ航空事故機パイロットを聴取―英語力が支障に
ウォール・ストリート・ジャーナル7月10日(水)
 サンフランシスコ国際空港での韓国アシアナ航空機事故について、米事故調査当局
は8日から、原因究明のため同機のパイロットに対し事情聴取を続けている。しかし
関係筋によれば、英語力に限界があるため、聴取が順調に進んでいないという。
 米調査官たちは8日、パイロットの事情聴取にほぼ10時間費やした。だが同筋によ
ると、6日の事故発生当時にコックピット内部で何が起こっていたのかという最も重
要な点については9日まで聴取できなかった。
 米運輸安全委員会(NTSB)は8日から、通訳の助けを借り、韓国の事故調査官の同席
の下に、事故を起こしたアシアナ航空214便に搭乗していたパイロット4人のうち3人
への事情聴取を開始した。事故機は、余りに低空かつ低速で着陸しようとしたため、
空港の滑走路手前の海壁に尾翼部が接触し、機体もその直後ばらばらに分解した。乗
客2人が死亡し、多数が負傷したが、パイロットたちはいずれも無傷だった。
 パイロットに対する事情聴取は9日も継続したが、関係筋によれば、翻訳(通訳)
を正確なものにするため非常な努力を払っているという。
 事故発生当時に操縦桿を握っていたLee Kang-guk氏は9日に事情聴取されたが、同
型機の飛行経験はわずか43時間しかなかった。同型機でのサンフランシスコ国際空港
の着陸も初めてだった。同氏は他の機種の旅客機では豊富な飛行経験がある。
 長年777型機の操縦経験のあるLee Jeong-min氏を事情聴取した。関係筋によれば、
同氏はトレーニングキャプテン(教官機長)としては初飛行だったという。
 調査の謎は、なぜ2人のパイロットが衝突のわずか7秒前まで飛行機が著しく減速し
ていることを議論しなかったのかという点だ。このことはボイスレコーダー(音声記
録装置)の記録から判明している。この時までに飛行機は急速に降下しつつあり、最
終着陸進入態勢のためにコックピットクルーが選択していたスピードよりも毎時約30
マイル(約48キロ)も遅く飛行していた。
 パイロットや安全専門家たちによれば、大半の航空機は、高度1000フィート(約30
メートル)ないしそれ未満に降下した時、速度があらかじめ設定していた目標から時
速10ないし12マイル外れている場合は、アプローチ(着陸進入)を中止し、エンジン
出力を増して機体を上げるよう義務付けている。
 パイロットの事情聴取の進展状況について、NTSB広報担当官は「コミュニケーショ
ンの誤りが一切ないようにするため、ゆっくり進めたい」と語った。
 NTSBのデボラ・ハースマン委員長は9日、CNNテレビに対し、事情聴取は「極めて順
調に進んでいる」と述べ、「パイロットたちと面会して、彼らが何を考えているのか
理解したい」と語った。同委員長はそれ以上詳細に明かさず、NTSBはコメントを避け
た。
 関係筋によると、調査対象となっている問題に関してアシアナ航空が繰り返し公式
に発言していることをめぐってNTSBと同航空との間で不協和音が生じており、これが
米当局の調査を一段と複雑にしているという。
 事故調査の初期段階で通常行っているように、NTSBはアシアナ航空幹部に対し、こ
のような発言をしないよう要求した。だが、アシアナ航空は調査官の正式データが公
表もされていないのに、ボーイング777型機のエンジンが適切に動いていたかに関す
る同航空の見解などを公にした。
 米調査官と話した関係者2人によれば、NTSBはアシアナの発言を制御できないこと
にいら立っているという。NTSBの広報担当官は「われわれは情報公開に関してアシア
ナ航空と協調している」と述べている。

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