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アルゼンチン通貨急落、市民生活に影 モノへ逃避

アルゼンチン通貨急落、市民生活に影
モノへ逃避

2014/1/25 23:38

 南米アルゼンチンで、通貨ペソ下落の影響が社会生活に及んでいる。金融市場の急変により先行きの相場見通しが立ちにくいため、道端の両替人の姿はまばら。自動車ディーラーが販売を一時中断する動きも出ている。

車を買って資産目減りを防ぐ人が増加(ブエノスアイレスの中古車販売店)

車を買って資産目減りを防ぐ人が増加(ブエノスアイレスの中古車販売店)

 24日朝、首都ブエノスアイレスの繁華街フロリダ通りで、普段とは異なる風景が目に付いた。いつもなら通りを歩いていると道の両脇から「カンビオ(両替)、カンビオ」と声が活発にかかるが、この日は両替人の数が少なかったという。

 アルゼンチンはドルへの両替を厳しく規制するため、非公式なレートでペソを交換する闇取引が幅をきかせる。道端の両替人は同国の金融システムで重要な役割を担う。

 ペソは23日、1ドル=8ペソで取引を終えた。1日の下落率は12%で、ロイター通信によると1日の下げ幅としては2002年以降で最大だった。

 これまで闇取引は同13ペソ程度だったが、日本人商社マンは「公式レートのペソ急落で両替人も相場観を失ったのだろう」との見方を示した。

 アルゼンチン国民は過去に激しいインフレを経験しており、自国通貨への信用は低い。頼りにするのは価値の安定している米ドルだ。

 最近はモノへの逃避の動きも目立つ。代表例が乗用車だ。富裕層はペソの目減りを嫌い「現物資産」で資金の保全を図る。アルゼンチン自動車販売店協会(ACARA)によると、13年の新車販売台数は95万台。前年比14%増え、過去最高を更新した。

 「いくらで売って良いのかわからない」。自動車販売店を訪れたある会社員に、店主がこうぼやいた。

 地元報道によると、家電販売店はペソ急落を受けて、商品の店頭価格を2割引き上げた。旅行会社は代金の受け取りを一時停止。日常生活に影響は広がっている。

 「現在はパニック的な動きが一時的に出ているだけ。生活への影響は長期化しない」。アルゼンチン在住経験の長い日本人駐在員の間では事態を静観する人が多い。

 外貨準備高は1年間で約3割減り、インフレ率は年率3割……。経済の構造問題は山積するが、「政府は包括的な計画を立てて課題に取り組んでいない」(米調査会社ユーラシア・グループのダニエル・カーナー氏)。キシロフ経済財務相は「23日のような通貨急落を許さない」と、急速なペソ安進行をけん制したが、口先介入だけでは改善につながらない。(サンパウロ=宮本英威)

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