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新興国経済の落ち込みを日米はカバーできるのか

 新興国の通貨が急落し、新興国経済に対して懸念が深まっているようです。重要な局面であるのですが新しく文章を書く余裕がないため、今後の流れについては『新興国経済総くずれ~日米は支えきれるか?』(2014年9月発売)からそのまま引用し、少し補足を加えてさせていただきます。(以下、『新興国経済総くずれ~日米は支えきれるか?』より引用)

世界の国々を見渡してみて、2013年に経済が順調に成長しているのは、アメリカと日本の2カ国だけです。IMFの見通しによれば、2013年の日本の経済成長率は主要先進国でトップになるということです。

ここで本書のタイトルにもなっている「新興国経済総くずれ、日・米は支えられるか?」という命題について、私なりの見解を簡潔に述べたいと思います。

まずは、2013年~2014年の前半に限って言えば、新興国経済の減速がこのまま続いたとしても、アメリカと日本の成長で問題なく下支えできると考えられます。仮に欧州の債務危機がぶり返されるアクシデントが起こったとしても、この見通しには変更はありません。

ところが、2014年の後半になってくると、事情が大きく変わってきます。というのも、日本の成長率が2014年4~6月期から著しく悪化することがほぼ間違いないからです。

日本の成長率は2013年1~3月期は4.1%、4~6月期は3.2%と順調に成長しているように見えます。この流れは7~9月期も続くでしょう。

しかしこれは、初めからわかっていたことです。政権が発足した当初、安倍首相は「消費税の増税は2013年4~6月期のGDPを見て決める」と公言したからです。この首相の発言を受けて、財務省は2013年4~6月期とその前後の期のGDPが上ブレするように公共工事の執行時期をうまく調整したのです。

さらに、2014年3月までは、消費税増税を前にして駆け込み需要が発生し続けます。2014年1~3月期までは、GDPがかさ上げされることになるわけです。

2013年に入ってから住宅やマンションの販売が好調ですが、住宅やマンションが売れるということは、家具や電化製品、身の回り品などの需要も増加し、経済への波及効果は思いのほか大きなものになります。消費も2014年3月までは期待していいのです。

ただし、住宅やマンションの需要を数年分先食いしているために、その反動もかなり大きくなることは覚悟しなければなりません。

おそらく、2014年4月~6月期のGDPは、公共工事と需要先食いで二重にかさ上げされた効果がはげ落ちるだけでなく、増税により消費者の財布がより引き締まるため、大きく落ち込むことが考えられます。

そうなれば、2014年後半からは、新興国経済を下支えできるのはアメリカ一国のみとなってしまいます。年々シェール革命の恩恵がアメリカ国内に波及してくるとはいっても、日本が一転して減速組に入ってしまうことで、さすがにアメリカ一国で世界経済を支えきるのは難しいのではないでしょうか。

よって、新興国経済の減速がいつ止まるのかが重要になってきます。

新興国経済の減速が2014年いっぱいまでに下げ止まりを見せれば、アメリカは世界経済を支えることができるのですが、2015年以降も減速が止まらないようであれば、世界経済はリーマンショックのときほどではないにしても、かなり厳しい状況に追い込まれるのではないかと、私は予想を立てております。

 補足すると、市場の動揺のきっかけとなったアルゼンチンやトルコの通貨急落は、ヘッジファンドの仕掛けによるものです。今回は1998年のアジア通貨危機のような惨事にはならないと思われますが、それでも金融業界は、金融資本主義の行き過ぎが経済の悪化を通じて大多数の人々を不幸にするという歴史から、何かを学んで変えていかなければならないのではないでしょうか。

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