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2015年4月

「要望を見抜く観察力が大事」 ANAHD片野坂社長インタビュー(下)

「要望を見抜く観察力が大事」 ANAHD片野坂社長インタビュー(下)

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 4月1日にANAホールディングス(9202)の社長に就任した片野坂真哉氏。全3回となる片野坂社長への単独インタビュー最終回は、サービスや求める人物像について。

 「次は宇宙へ」と今年の入社式の寄せ書きに記した気持ちや、おもてなしをはじめとするサービスへの思い、来年入社する人に求めることなどを聞いた。

4月からグループを率いるANAホールディングスの片野坂真哉社長=4月16日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

*初飛行の遅れが発表されたMRJやコスト削減について聞いた中編はこちら
*国際線の空白地帯への進出や、国内線の戦略、2社あるLCCを統合するかを聞いた上編はこちら

─ 記事の概要 ─
内なる宇宙へ
観察力を養う
飽きっぽい人は向かない

内なる宇宙へ

──1日の入社式では、寄せ書きに「次は宇宙へ」と記された。1月には10年後を見据えた長期戦略構想を発表しているが、どのように目指すか。

「自分の内なる宇宙にチャレンジして欲しい」=4月16日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

片野坂社長:長期戦略構想を発表した際、私たちは「トップキャラバン」と称して、役員が職場に赴き、目的を説明した。その時に社員から「どういう意味だ」と質問が出た。社員向けパンフレットの一番最後のページに載っているので、「宇宙に進出するのか」と聞かれた。

 私は、「将来ANAが宇宙に出ることがあるかもしれないが、社員ひとり一人の心の中にある、“こういうことをやってみたい”とか、“チャレンジできていない自分の領域は何か”とか、ちょっとキザだが自分の内なる宇宙にチャレンジして欲しい」と説明した。

 一方で私自身の個人的な思い出で言うと、1955年に入社して新入社員だったころ、社内報に「私の夢」というのがあり、「ANAは将来、宇宙事業に進出している」と書いた記憶がある。

 子供のころは天体やSFが好きだったので、ANAが月へ飛び出して月旅行とか、そういう時代が来るだろうと思っている。

観察力を養う

──国内航空会社のサービスはすばらしいという声がある一方で、やり過ぎではという意見もある。どういったサービスを目指していく’か。

「もう何杯もお酒を飲んでいるお客様は、おかわりを求めていない」=4月16日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

片野坂社長:サービスは奥深い。これから難しくなるのは、サービスする客室乗務員が非常に若いこと。人数も5000人が6000人、7000人に増えていく。

 若い客室乗務員が、お客様が望んでいることを見抜く観察力やハートを持っていかないといけない。

 何杯もお酒を飲んでいるお客様に、「おかわりはいかがですか」とマニュアルに書かれたとおり聞いても、このお客様はおかわりをもう求めていない。そういう観察力を養わなければならない。

 もう一つは、さまざまな国籍の方が来られる。生活慣習や好みが違うお客様へアピールするサービスだ。空港や機内サービス、コールセンターといったお客様との接点を、もっともっと磨きを掛けないと選ばれていかない。お客様との対話やコミュニケーションを深化させないと、アジアで選ばれていかない。

 これは各担当役員に一番がんばって欲しいと思っている。

飽きっぽい人は向かない

──来年はどういう人を採用したいか。

「ちょっと欲張り」な人物像を語った片野坂社長=4月16日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

片野坂社長:今年の入社式でフランス人の新入社員が宣誓した。人事部長時代に出したメッセージが、「外国人、女性、地方の人」だった。地方というのは、全国から集まって欲しかったからだ。

 基本は個性を持った人。いま私たちの会社では「ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と受容)」を宣言している。多様な個性を持った社員を大切にして、個性が集まって大きな力になる組織や会社にしていく。

 もう一つは、ANAのDNAは元気がよく、バイタリティーのある人が多かった。こういったDNAは今後も会社の中で生きていくので、個性やバイタリティーがあり、人とコミュニケーションを取れる能力を備えている人が入ってきてくれればいい。

 安全を守っていくためには、パイロットも客室乗務員も、非常時には肝が据わった的確な判断が求められる。食の安全や個人情報の管理も、“うっかり”はダメ。

 トレーニングを重ねて重ねて立派なプロになっていくので、辛抱強くなければならない。飽きっぽい人は向いてないだろう。ちょっと欲張りだが(笑)。

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MRJ「製造中止まっぴらごめん」 ANAHD片野坂社長インタビュー(中)

MRJ「製造中止まっぴらごめん」 ANAHD片野坂社長インタビュー(中)

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 4月1日にANAホールディングス(9202)の社長に就任した片野坂真哉氏。全3回となる片野坂社長への単独インタビュー第2回は、三菱航空機が10日に初飛行の遅れを発表した、リージョナルジェット機「MRJ」やコスト削減について。

 ANAHDはMRJのローンチカスタマーで、確定発注15機とオプション10機の計25機を発注済み。初号機の引き渡しは2017年4-6月期となる見通しで、飛行試験機の5号機にはANAカラーが施される。

4月からグループを率いるANAホールディングスの片野坂真哉社長=4月16日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

*サービスや求める人物像などについて聞いた下編はこちら
*国際線の空白地帯への進出や、国内線の戦略、2社あるLCCを統合するかを聞いた上編はこちら

─ 記事の概要 ─
二度あることは三度あるが“四”はない
スタッフ自らの工夫でコスト削減

二度あることは三度あるが“四”はない

──MRJのスケジュールが見直しになり、初飛行が9-10月期に延期となった。デリバリースケジュールはそのままだが、どのように感じているか。

MRJのデリバリー遅れは「ないと信じている」と語るANAホールディングスの片野坂社長=4月16日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

片野坂社長:私どもにもきっちり説明があった。「(2017年4-6月期の)デリバリーは遅らせません。初飛行を確実なものにするために、エンジンをはじめとする準備をしっかりしたものにするためです」というもので、納得している。

 一番大事なことはデリバリーだ。今まで3回遅れている。このことで、代わりの小型機を購入しており、私たちは負担がある。今回、デリバリー遅れはないと信じている。

 「二度あることは三度ある」と言うが、だから三度あった。「四」ということわざはないので、4回目はないだろう。

 一方で、ボーイング787は7回遅れた。「例外のないルールはない」ということで、楽観はしない。7回、8回というのは論外だ。

 MRJは三菱航空機と三菱重工業が総力を挙げて取り組んでいるが、私たちも運航や整備のノウハウを提供し、「ワーキングトゥギャザー」として、一緒にやっている。私たち自身も応援しているし、一心同体だ。

 いま希望するのは、もっと世界的に売れて欲しい。どんどん売れていくことで利益が出るし、使っている方も製造中止になるのは、まっぴらごめんだ。

スタッフ自らの工夫でコスト削減

──コスト削減を進めているが、副社長から社長になり、ユニットコスト8.5円実現への課題をどう捉えているか。

片野坂社長:コスト削減は非常に効果を生んだ。確実に収益を押し上げる。翌年以降も永続的に効果が出るのが大きい。

 2011年のユニットコストは10円で、ライバルと2円の差があった。2円の差は2000億円と認識して、聖域なく全分野で取り組んだ。2011年度から2014年度で約1000億円、約1円の効果を生んだ。残り2年、2015年度と2016年度を500億円とすると0.5円で、8.5円になる。

 これまでの手応えでは実現していくだろうし、実現していかなければならない。どういうことをやっているかというと、インターネット時代になったので流通コストを下げたり、運航乗務員も着陸の時にリバーサー(逆噴射装置)を使わないなど、安全を守りながらのコスト削減策は山ほどある。

 大きなところで我々経営陣は、燃費の良い飛行機を買った。787は767と比べて20%近く燃費を節減できる。

 トヨタさんのように、現場からコスト削減を考える風土になればしめたもの。社長になってアングルが変わったかというと、フロントラインのスタッフ自身の工夫でコスト削減する流れになってきているので、頼もしく思っている。

 コスト削減というと、どうしてもやらされ感だったり、乾いたぞうきんを絞るようなイメージがある。ある会社では、工場が休みの時に自動販売機の電源を切っている。こういうことを私たちはやってない。多くの事業所は24時間、空港などは365日稼働だから、なかなか思いつかない。コスト削減に知恵を絞っている人は、そこまで考えている。

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「データにとらわれず、世界を読む」 ANAHD片野坂社長インタビュー(上)

「データにとらわれず、世界を読む」 ANAHD片野坂社長インタビュー(上)

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 国内の航空会社では最大の連結売上高1兆7000億円を誇る、ANAホールディングス(9202)。10年後の2025年度には、連結で売上高2兆5000億円、営業利益2000億円規模を目指す。

 4月1日、6年間グループを率いた前社長の伊東信一郎会長(64)からバトンを受け取ったのは、片野坂真哉社長(59)。鹿児島県生まれの片野坂社長は、東京大学法学部を卒業後、全日本空輸(ANA/NH)に入社し、マーケティング室レベニューマネジメント部長や人事部長、常務取締役執行役員、専務取締役執行役員を歴任した。2013年4月1日の持ち株会社制移行時に発足したANAHDの代表取締役副社長執行役員に就き、グループの人財戦略と経営戦略を担ってきた。

4月からANAグループを率いるANAホールディングスの片野坂真哉社長=4月16日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

 羽田の格納庫で1日に開かれた入社式の寄せ書きでは、「次は宇宙へ」と記した片野坂社長。国際線と国内線の戦略や、2社あるLCC(低コスト航空会社)の目指す方向、ローンチカスタマーとなった三菱航空機のリージョナルジェット機「MRJ」の開発スケジュール見直しへの思い、求める人物像など、ANAグループが目指す姿について、単独インタビューに応じた。

 インタビュー第1回は、国際線や国内線、LCCについて。国際線の空白地帯への進出や、国内線の戦略、2社あるLCCを統合するのかなどを聞いた。

*サービスや求める人物像などについて聞いた下編はこちら
*初飛行の遅れが発表されたMRJやコスト削減について聞いた中編はこちら

─ 記事の概要 ─
世界の動きを読み、アジアと地方つなげる
LCCは中距離リゾート

世界の動きを読み、アジアと地方つなげる

──中期経営計画では、国際線について将来は中東・アフリカなど未就航の「空白地帯」へのネットワーク展開を検討するとあった。

南米やアフリカへの就航検討について「社員へのメッセージの意味が大きい」と語る片野坂社長=4月16日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

片野坂社長:長期戦略構想の社員向けパンフレットの中で、10年後について、南米やアフリカ、中央アジアをゾーンで示した。社員に熱意を持って取り組んでもらいたいという、メッセージとしての意味が大きい。

 社員に期待したいのは、過去の旅客数にとらわれず、政治や経済、貿易の動きを見て、ANAが成長する路線になるのかをしっかり予測する力を養って欲しい。過去のデータをパソコンで集計して、伸び率を掛けるようなものではなく、世界の動きに関心を持ち、読んでいくことだ。

 航空会社について私はいつも、「Just Flight」と言っている。鉄道のように線路を敷く必要もなく、メーカーのように海外に進出して工場を建設するわけでもない。航空会社は空港に飛んでいけばよく、2-3年努力してダメであればよそに移れる。だからこそ、チャレンジすれば良いという思いだ。

──国際線と比べて、国内線は成長が難しい。どういった戦略を考えているか。

片野坂社長:「国際線で生きる」というメッセージが、国内線を諦めると社員に間違って取られないようにしたい。国内線のシェア50%を維持することも示している。

 フルサービス航空会社であるANAブランドは、少子高齢化や新幹線の延伸で減っていくだろうが、LCCを伸ばしていく。フルサービスとLCCをトータルで見ると、国内需要は微増する計画になっている。

 どうやって伸ばしていくかだが、お客様のマーケティングをしっかりやっていく。いま地方創生という言葉がある。若い人がどうしても、就職や進学で行きがちだが、観光やレジャーでは日本津々浦々の観光名所に行くような路線だけではなく、ツアー造成も積極的にやっていく。グループのANA総合研究所では、地方が元気になるプログラムを応援する人材を派遣している。

 貨物では、沖縄貨物ハブがある。青森のリンゴなど全国の名産品を、沖縄ハブを使って香港や上海などアジアに運んでいる。人を運ぶだけではなく、物流としてアジアと地方を結ぶことが、国内線の底上げに必ずつながるので、力を入れていきたい。

LCCは中距離リゾート

──グループが持つLCCは、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)とバニラエア(VNL/JW)の2社体制だ。何社が適当だと考えているか。

2社あるLCCについて「今後一緒になる可能性がないわけではない」と語る片野坂社長=4月16日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

片野坂社長:何社が良いという答えは持っていない。せいぜい統合しても間接コストが小さくなるくらいだからだ。2社とも間接人員が少ないので、そういう狙いはないのではないか。

 ピーチは持分法適用会社で、私たちが運賃やネットワークについて独占禁止法上口を出せない。自分たちの発想で自由に飛んでいて、いい感じだ。この売上は足もとで入っていない。

 バニラは100%子会社なので、経営について私たちも発言していくし、アドバイスもしている。長期戦略の(連結売上高)2兆5000億円の中で、LCCは大きな数字にしている。これは両社を合わせて、いまのような近距離ではなく、中距離リゾートに飛んでいる状態で、現在300億円のLCCが、2500億円くらいになっているような絵にしている。

 両社は同じ飛行機(エアバスA320型機)を使っているので、一緒になることもできる。LCCに期待しているのは、中距離リゾートに飛んで欲しい。太平洋にはハワイぐらいしかないので、実現するには中国や東南アジアを目指さなければならない。

 そうすると、日本から同じ方向に向かう会社が、今後一緒になる可能性がないわけではない。

 バニラは2015年度に黒字必達。数字的には利用率(ロードファクター)が90%近くなってきた。利用率が上がると単価が上がってきて収益性が高まる。レベニューマネジメントシステムをしっかりしたものにして、路線をマネジメントするスタッフも増強した。いまは良いすべり出しなので、期待している。

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パイロットにもっと操縦の訓練を=エアバス幹部

パイロットにもっと操縦の訓練を=エアバス幹部(ウオールストリートジャーナル
0413)
http://jp.wsj.com/articles/SB12553795185919473670004580577214161814160?mod=J
WSJ_EditorsPicks

【マドリード】欧州の航空機大手エアバス・グループの安全担当幹部は、操縦士の訓
練を世界中で改革すべきだと主張し、自動操縦に過度に依存する危険にかつてないほ
ど強い警告を発した。
エアバスの安全担当幹部で同社飛行試験部門の副社長を務めていたハリー・ネルソン
氏は、マドリードで11日開かれた操縦士労組代表の国際会議で講演し、抜本的な改革
を行って、最近軽視されがちな操縦のスキルを向上させるべきだと訴えた。
業界幹部の間に同氏と同様な考え方が広がっ...

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なぜタイ航空局は安全性を問題視されたのか 旺盛な訪日需要に影響も

国連の専門機関ICAO(国際民間航空機関)によるタイ航空局に対する「重大な安全上の懸念(SSC)」の指摘問題。その後、ICAOはタイ当局にSSCを指摘した。

3月に成田と関空へチャーター便を運航したタイのLCCノックスクート。タイ当局への安全性指摘のあおりを受け、定期便就航は延期に=15年3月

 この影響を受け、タイの航空会社は現在就航している定期便やチャーター便については運航を継続出来るものの、日本をはじめとするICAO加盟国への新規就航や、増便などのスケジュール変更、機材変更などが出来ない状況になった。

 フルサービス航空会社やLCC(低コスト航空会社)といったビジネスモデルによる差異はなく、タイの航空会社であれば等しく適用されるものだ。

 同様の事例では、ICAOは2009年にフィリピンの航空当局に対してSSCを指摘。2013年にSSC指定を解除した。この時も、日本路線の新設などに影響が出ている。

 はたして、今回の影響はいつまで続くのだろうか。

─ 記事の概要 ─
問題視された安全審査体制
訪日旅客数に影響も

問題視された安全審査体制

 ICAOが問題視しているのは、タイ当局の安全審査体制だ。航空会社が新路線の開設などを当局に申請した際、担当者が不十分な知識で審査をしており、ICAOが定める安全監査基準を満たしていないと判断した。現時点で大きな問題は発生していないが、今後も担当者が知識不足のまま前例踏襲による判断を続けていくことで、将来的な重大問題の発生につながる可能性を懸念しての判断とみられる。

 しかし、ICAOでは本件を公にはしていない。複数の関係者によると、ICAOはタイ当局に対してSSCを指摘しているが、公表までには90日程度の猶予が設けられるという。このため、90日以内にICAOに対して十分な改善策を示せれば、表面化する前にSSC指定は解除される。しかし、前出の関係者は「期限内にICAOを納得させるのは難しいのでは」との見方を示す。

 対するタイ当局は地元メディアに対し、ともすれば楽観的とも受け取れる発言をしている。

 その背景には、米国の場合はFAA(米国連邦航空局)の、欧州はEASA(欧州航空安全局)の意向が反映される傾向が強く、現時点ではどちらもタイ当局の安全性について、大きく取り上げていないことがある。ICAOは国際機関ではあるが、欧米については各当局がより強い影響力を持っていると言える。

 ICAOの判断を受け、日本の国土交通省航空局(JCAB)や、中国と韓国の航空当局はタイの航空会社に対して、新規就航などを認めない措置を取り始めている。欧米が動いていない現状から、タイ当局は影響が限定的だと受け止めているようだ。

訪日旅客数に影響も

 タイから日本へは、LCCを中心に新規就航が控えており、すでに影響が及び始めた。現在の計画からは、最低でも3カ月から6カ月程度ずれ込むとみられる。

 3月25日、タイのLCCのノックスクート・エアライン(NCT/XW)は、3月末までに予定していた成田-バンコク(ドンムアン)線の定期便就航を延期した。ICAOの判断を受け、JCABが認可を保留しているためだ。同社はタイ国際航空(THA/TG)系LCCのノックエア(NOK/DD)と、シンガポール航空(SIA/SQ)系LCCのスクート(SCO/TZ)が合弁で立ち上げた。ジャーマンウイングス(GWI/4U)の墜落事故など、LCCに対する不安の声が聞かれるが、本件はタイ当局側の問題に起因するものだ。

 2014年9月1日にバンコク(ドンムアン)から成田空港と関西空港へ就航したタイ・エアアジアX(TAX/XJ)は、今年5月1日から札幌-バンコク線を1日1往復で開設予定。LCC以外でも、エイチ・アイ・エス(HIS、9603)などが出資し、タイを拠点とするアジア アトランティック エアラインズ(AAQ/HB)が、今夏に日本へのチャーター便を計画している。これらの認可が下りるかは、現時点で明確になっていない。

 日本政府観光局(JNTO)の統計によると、タイからの訪日者数は、2013年は前年比74.0%増の年間45万3642人で、今年1月は前年同月比64.9%増の4万4800人と、大幅な増加傾向がみられる。今後の動向によっては、今年の訪日旅客数の伸びに影響が及びかねない。

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